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代表取締役副社長(兼 JENESIS株式会社 代表取締役社長)藤岡 淳一 代表取締役社長(兼 ネオス株式会社 代表取締役社長)池田 昌史

コロナ禍に直面しながらも、そこから学び追い風とする

JNSホールディングス株式会社 代表取締役社長
(兼 ネオス株式会社 代表取締役社長)
池田 昌史

JNSホールディングス株式会社 代表取締役副社長
(兼 JENESIS株式会社 代表取締役社長)
藤岡 淳一

コロナ禍のなか、売上・利益ともに前年度から一歩後退しました。

池田 コロナの影響を受けて、特にデバイス事業で主力であったインバウンドやモビリティ製品が、人の移動の制限や自粛により需要が低迷したのが大きく影響しました。そんな中、拡大している案件もあり、冷静に見てみれば、よくここで踏み止まったと思っています。

藤岡 深圳はITの聖地で活気溢れる街だったのですが、昨年の前半はコロナ禍で死の街のようになって、サプライチェーンも寸断されました。ただ、そういう逆風があったからこそ、外注していたものを内製化したり、新しいことにチャレンジする機会が増えたりと、新規案件の獲得にもつながりました。

池田 一つの事業、一つの顧客、一つの製品で成り立つビジネスモデルだったら、もちろん効率はいいし、それが当たれば利益が出る。
 ただ、JNSグループは人材もビジネスモデルも“多様性”が企業文化であり、今回のコロナ禍においては「多様性は力」ということを感じた局面も多かったです。色々なビジネスがあって色々な人がいるからこそ、厳しい環境でも耐えられるということかと思います。

藤岡 普段から固定費の考え方とか、常にフレキシブルに動けるようにと足場を固めてきたので、営業的には特定のお客様に依存していたのは否めないですが、そこまで大きなマイナスにはならなかった。以前は受注ラッシュで、生産ラインも空かなくてお断りする案件もあったのですが、社会が大きく様変わりするなか、結果的に主力受託製品の減少でこれまで若干抑えてきた異業種やスタートアップ案件にチャレンジしたことで、JNSグループのIoTやDXは何かというのが見えてきました。軸となるのはエッジのデバイスとクラウド、そしてAIです。これならグループのリソースをプロフェッショナルに使えるし、お客様にも最適な提案ができる。コロナによってそこがはっきりとわかりました。

一方、X-Techサービス事業では黒字化を実現しました。

池田 DXソリューション事業はコロナの影響をダイレクトに受けている製品やサービスがあるものの、X-Techサービス事業においては、企業の業務自動化やスマホ決済のニーズ、また、健康志向の高まりを背景にしたHealthTech需要の増大、教育コンテンツのデジタル化など、推進している事業がコロナ禍のなかでDX化というフォローの風を受けたということです。ただ、今は軌道に乗り始めた段階であり、本格的な拡大はまだこれからだと思っています。

2020年9月にはホールディングスへ体制変更されました。

池田 ネオスにはもともと色んな事業がありそれが強みでもありましたが、さらにJENESISが大きく発展しソフトウェアとハードウェアの両輪という形ができてきたことで、両事業会社のさらなる成長とシナジーの創出に向けて、ネオスがもっていたグループ経営機能を切り出し持株会社化した方が適切だと判断したわけです。上場維持、資金調達、出資などのファンクションと事業一つひとつのファンクションにわけることで、事業は事業に集中してそれぞれにあった組織でスピーディーにやっていく。新しい事業も生み出しやすくなったと思います。

藤岡 各々がもっているスピード感とかベンチャーっぽいところは殺さずに、拡大していけたというのも成果としてあります。JENESISの立場からすると、自分たちも管理部門をもっているので、採用や資金調達など、あるところは自分たちで、それ以外はしかるべきプロセスにかけるというのは、ある意味わかりやすいし、さらに拡大する土壌ができたと思います。

池田 ネオスの方では部門長も若手に切り替え、ドラスティックに動きやすくするためにカンパニー制にもしました。そしてJNSホールディングスにおいては資金調達や資本提携などを機動的に実施する機能がまさに今実現できている。全体がダイナミックに動き始めたと思っています。

現状の経営課題をどう捉えていますか。

藤岡 われわれのお客様はIoTやDXをやろうという企業であり、社会的な流れとしても目指すところは同じで、ビジネス環境はよい方向に動いていると思います。課題をいうとIoTやDXの需要が世界的に急速に高まり、半導体などの部品が枯渇してきているということは挙げられます。ただ、JENESISが拠点としている中国の深圳は、世界でもトップクラスの電子サプライチェーンを誇る都市で、そこで長年培ったネットワークと実績と、資金調達力や信用力で競合他社より勝っているので、そういうところを押し出して差異化したいですね。

池田 世の中の動きを取り込みながら、われわれ自身も変わっていって、ビジネスを組み替えながら新しい形の成長軌道に乗せていく必要があると捉えています。ビジネスのやり方についてはリモートワークであったりビデオ会議であったり、社内の電子化の取り組みが求められますが、それらはもともとベースがあったので問題なく進められており、管理部門の業務革新も実現しつつあります。

改めてJNSグループの強みはどういったところだと思いますか。

藤岡 IoTやDXってバズワードっぽいところがあって、事業として掲げていても薄っぺらな会社も多い。われわれの場合は全く土俵が違っていて、要件を聞いて仕様の作成からいっしょにやるとか、こちらは専門家なので時には指導もします。これはソフトウェアもハードウェアも同じで、グループ内に専門家が揃っていて、手を動かして汗をかいてワンストップで対応できるという、他社にはない強みだといえます。

池田 われわれは単なるSIベンダーで色んなものを作りますというよりは、サービス企画の力をもっているし自社でもサービスを提供しています。さらにハードウェアもソフトウェアも対応でき、お客様の要望にもワンストップで対応できる。それらを可能にする多様性のある人材がいるのが特色であり、きわめてユニークなところです。
 この多様性が魅力であって、確固たる強みにしていかなくてはと思っています。

今年度の主たる事業方針を教えてください。

池田 中期の成長ビジョンを示すなかで、今年度をその第一歩と捉えて、事業の中身を組み替えながら新しい成長シナリオを組んでいるところです。その第一歩として、改めて強みを明確にしたうえで、それをブラッシュアップして、基盤の足りない部分を拡充し、中期の成長を実現できる足場を固める。今年度はそういう一年だと考えています。

藤岡 引き続きダイナミックにやらせていただく立場を頂き、グループになったことの本当の意味がようやく出てくると感じています。先の10年に向けて、現在地と目的地を定める一年になると思います。
 短期的には一般消費系のお客様がまだ厳しい環境なので、依存するリスクを分散する年でもあり、デバイス試作開発案件の引き合いも非常に多いので地に足をつけてやっていきます。各部門、各自がマインドと目標をもって、次に波が来たとしてものまれることのない足場をしっかりと固めていきます。

今後の夢、豊富を聞かせてください。

藤岡 テクノロジーで社会問題を解決していくために、デバイスやクラウドやサービスがある。このパーツをグループの強力な開発能力をもって発揮し「相見積もりされない会社」を実現したいと思っています。JNSはとがったIT企業グループだと自負しています。

池田 色々変遷もあって創業17年目ですが、自分がやるべきことを引き続き追求しつつ、次の世代を育てていくというのが大きなミッションだと思っています。これからIT産業も本当の意味で本格化すると感じており、それを担っていける人材を育成していきます。

池田、藤岡 最後に、株主の皆様にはご理解と変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。また、新型コロナウイルス感染症の収束がいまだ見えないなか、くれぐれもお体に気をつけてお過ごしください。